【必見!】国立病院機構の元看護師が教える国立病院で働くメリット・デメリット
国立病院機構の看護師メリットデメリット
看護師A
はぁ、今の病院やめて違う病院いこうかな
看護師B
えぇ…先輩どこの病院行くんですか?
看護師A
もっと看護師としてがんばれて、給料も休みも充実してるところがいいかな。
それに子供もいるから福利厚生が良いところがいいかな…
看護師B
あ、国立病院機構がいいって聞いたことあります。
看護師A
そうね。私も聞いたことあるんだけど、今は公務員じゃないし、ハードだって聞くし、どうなんだろうね。

 

こんな悩みを解決します。

 

ぼくの自己紹介はこちら⏬

自己紹介
・20代で会社経営
・30代で看護学校へ行き、はれて看護師になる
・新卒から4年間、国立病院機構で看護師を経験
・現在2交代制の民間病院の急性期病棟で働くアラフォーの6年目看護師

 

こんな、ぼくが国立病院機構ではたらいてみて、実際にどうだったのか、そんたく抜きで解説します。

 

結論💡

国立病院機構が家から近いなら、絶対働いたほうがいい

 

看護師B
ほんとうでしょうね!あんた国立病院機構の回しもんじゃないでしょうね。
いい加減なこといったら、ただじゃおかないわよ!!

 

ほ、ほんとうです😅

 

看護師B
じゃ、なんで辞めたのよ!!

 

やめた理由💡

①通勤時間に1時間30分かかっていた。往復3時間😂

②3人の育児を妻一人では大変だと思ったから

 

でも近くに住んでいれば、やめてなかったと思います😭

 

看護師A
じゃあ、国立病院機構ではたらくメリットについて教えてもらってもいいかしら。
できればデメリットも教えてもらえると助かるわ。

 

わかりました。

 

国立病院機構で働くメリット・デメリットについて説明していきますね😁

 

目次

国立病院機構で働くメリット

まず最初に説明しますが、ここでいう「国立病院機構」は俗にいう「国立病院」です。

正式名称は、「独立行政法人国立病院機構:National Hospital Organization

略して【NHO】といいます。

 

国立病院は現在、厚生労働省の管轄下にあるため「准公務員」あつかいになります。

看護師A
じゃあ、国立病院機構は今は国家公務員じゃないのね…

そこは気にしなくていいです😁

 

たしかに、国家公務員ではないですが、国家公務員の時とほとんど同じ待遇になっています。

 

ではさっそくまいりましょう☺️

メリット① 給料は公務員あつかいになる

1)基本給

まず、初任給ですが基本給

初任給の基本給
専門学校・短大卒:197,000円

・4年大学卒    :207,200円

 

ここからスタートです💰

この基本給は、他の民間病院と大きな差はありません。

 

こちらを参考にしてください。

国立病院機構 看護師 初任給 参照元▶️「独立行政法人国立病院機構職員給与規程

 

国立病院機構の看護師は「医療職基本給表(三)」「職務の級:2級」です。

(3級以上は管理職など役職者です)

 

毎年4号棒ずつ上がっていきます

 

大体、90号棒までは毎年3,000~10,000円ずつ昇給します😁

国立病院機構看護師基本給:参照元▶️「独立行政法人国立病院機構職員給与規程

 

最大は162号棒までありますが、90号棒をさかいに徐々に昇給金額が減少します😭

 

国立病院機構看護師基本給:参照元▶️「独立行政法人国立病院機構職員給与規程」

基本給の最大は「162号棒の334,950円」ですね😁

こちらが、勤続年数別の基本給の表になります。

勤続年数基本給勤続年数基本給
1年目197,900円21年目304,800円
2年目207,200円22年目309,500円
3年目212,700円23年目314,000円
4年目218,200円24年目316,700円
5年目224,100円25年目318,700円
6年目230,500円26年目320,900円
7年目237,200円27年目322,800円
8年目242,200円28年目324,200円
9年目246,400円29年目325,500円
10年目250,100円30年目326,600円
11年目253,500円31年目327,700円
12年目257,400円32年目328,700円
13年目262,000円33年目329,900円
14年目267,800円34年目331,400円
15年目273,800円35年目332,900円
16年目279,400円36年目333,700円
17年目285,000円37年目334,100円
18年目290,500円38年目334,500円
19年目295,800円39年目334,700円
20年目300,200円40年目334,900円
国立病院機構 年数別 基本給 2021年度版

中途採用でもこの看護師経験年数を考慮してくれます😁

ちなみに、この基本給がボーナスにも残業代にも反映されます。

基本給が少ない病院で「賞与5ヶ月分」とか書いてても惑わされないでください

ちなみに、国立病院機構は2021年度は「4,2ヶ月分」出たそうです。

 

次は、この基本給に「地域手当」がつきます。

 

2)地域手当

この「地域手当」も国立病院機構の特徴です。

こちらを見てください。

国家公務員の地域手当一覧表

級地主な支給地域支給割合
1級地東京23区など20%
2級地大阪市、横浜市など16%
3級地さいたま市、千葉市、名古屋市など15%
4級地神戸市など12%
5級地水戸市、大津市、京都
奈良市、広島市、福岡市など
10%
6級地仙台市、宇都宮市、甲府市
岐阜市、静岡市、津市、和歌山市など
6%
7級地札幌市、前橋市、新潟市
富山市、金沢市、福井市
長野市、岡山市、徳島市、長崎市など
3%
出典▶️e-gov「人事院規則九―四九(地域手当)別表第一(第二条、第三条関係)

地域手当にはこのように「○級地」で金額が変わってきます。

この表にあげたのはほんの一部です。

 

具体的な金額がわかりにくいんで、例をだしますね。

地域手当の計算:(例 東京医療センターに就職した専門学校卒の新人看護師の場合)
197,900(基本給) × 20%(1級地)=39,580円

 

ざっと金額も入れた表です😁

専門学校卒の新人看護師が5年目・10年目ごとの級地金額表です。

 

国家公務員の地域手当:新人・5年目・10年目看護師金額

級地支給割合地域手当
1年目
基本給197,900円
地域手当
5年目
基本給224,100円
地域手当
10年目
基本給250,100円
1級地20%39,580円44,820円50,020円
2級地16%31,664円39,056円40,016円
3級地15%19,790円33,615円37,515円
4級地12%23,748円26,892円30,012円
5級地10%19,790円22,410円25,010円
6級地6%11,874円13,446円15,006円
7級地3%5,937円6,723円7,503円
看護師 地域手当 年数別簡易表

 

年数別になるとこうなるんですね😁

 

ここから、扶養手当や夜勤手当、通勤手当など所手当が加算されます。

結論
基本給+地域手当+所手当

 

次のメリットいきましょう😄

 

メリット② 公務員なので年金や退職金が一般病院より多め

1) 年金は民間病院より多い

平成27年10月から国家公務員も厚生年金に加入することとし、2階部分の年金は「厚生年金」に一本化されました。

 

しかし!!国立病院機構は、国家公務員共済組合です。

国家公務員等共済組合」は、通算制度があるため、職域年金では今まで通りで民間病院より有利なことは変わりません😁

 

2) 退職金は民間病院より多い

国立病院機構の退職金は「国家公務員法」によって定められている金額になります。

 

国立病院機構の退職金の計算方法
退職手当額 = 退職日の俸給月給 × 退職理由別・勤続年数別支給率

 

退職理由にもよりますが、自己都合の場合は最低でもこんな感じになります。

 

年数別退職金表(※サイト運営者の独自計算

勤務年数支給率総額
5年
基本給224,100円
2.511倍562,715円
10年
基本給250,100円
5.022倍1,256,002円
20年
基本給300,200円
19.6695倍5,904,783円
30年
基本給326,600円
34.7355倍11,344,614円
40年
基本給334,900円
44.7795倍14,996,654円
参考サイト▶️独立行政法人国立病院機構職員退職手当規程

 

このように計算されます。

看護師B
40年働いて、その金額は少なくないですか?

これは自己都合の場合に支払われる最低金額なので定年退職の場合はもっともらえます

 

相場は20歳から就職し、定年まで働いた看護師で1,800万円で役職者は2,000万円程度です。

 

独自で計算したので誤差はあると思うので、ご理解ください😓

ちなみにぼくは、4年勤務で40万程度支払われました。

 

メリット③ 休日休暇が多い

休日休暇は年間125日前後と非常に充実しています(土日祝+年末年始6日間+夏季休暇3日)。

 

有給休暇は年に20日間付与され、最大40日間を繰り越して使用できます。

有給休暇の取り方については、こちらの記事も参考にしてください。

 

メリット④ 全国に140の施設がある

結婚や住む場所を変えたい、もっと違う分野の病院で働きたいと思った時にグループ施設に行くことができる。

 

このメリットは、退職扱いにならないことです

先ほどの、退職金は勤続年数で大きく変わってきます

 

このメリットが職場を変えても継続するんですね☺️

 

メリット⑤ クビが基本的にない

国立病院機構は「准公務員」なので基本的にはクビがありません。

 

現在、国立病院機構は独立採算制ですが経営基盤はしっかりしているので、病院がつぶれる心配もなく人材削減のためのクビはありません。

他のグループ病院に転職できるのでここも大きなメリットですね😁

 

メリット⑥ 診療科が多いため自分にあった科に異動ができる

地域医療をになう病院が多いので、診療科が多くありますね。

なので、自分に合った病棟への希望も出せます

 

メリット⑦ 子育て支援の充実

ママ・パパナースはとても助かりますよね😁

 

具体例⏬

子育て支援の一部💡
  • 産前産後休暇・育児休業(最長3年)
  • 育児時間:(未就学児対象)1日2時間以内、30分単位で取得可能な時短勤務
  • 保育時間:(1歳未満対象)保育園への送迎や授乳のため1日2回各30分
  • 早出遅出勤務:(未就学児及び小学生)1日の勤務時間をそのまま始業・終業時刻を変更
  • 夜勤、時間外免除:(未就学児)深夜勤務と時間外勤務の制限 等

 

民間病院では、人手不足もあり中々この制度を利用できてない看護師も多い傾向にあります。

 

また、国立病院機構の140施設のうち111施設に院内保育があるのでこれもとても助かりますよね。

⏬参考にしてください⏬

出典▶️「けっこういいぞ!NHO国立病院機構2022年度版パンフレット

他にもいろいろあるので別記事で紹介しますね😁

 

メリット⑧ 教育制度が充実している

キャリアアップを目指すにはほんとよい環境です。

資格取得支援の体制が整っているので、奨学金制度や休職制度を活用しながら、 認定看護師専門看護師の資格を取ることもできます😁

他にも、教員管理職の道にも進めるので、選択肢が多いのが魅力ですよね😁

 

それに、卒後5年目までは国立病院機構独自の看護教育ラダー制度

「看護職員能力開発プログラム(ACTyナース)」で看護の理論、技術を段階的に学びます。

 

新人にも安心したサポートがあるのがいいですよね。

こたろう
なんだか、どんどん国立病院機構の回し者みたいに見えるな😅
でも、実際に働いて感じたことを言っています。

 

こんなパンフレットもあるので見てくださいね。

出典▶️「けっこういいぞ!NHO国立病院機構2022年度版パンフレット

出典▶️「けっこういいぞ!NHO国立病院機構2022年度版パンフレット

 

メリット⑨ 雇用保険がある

 これは、以前までの「国家公務員」のときはなかったので、デメリットとされていました。

でも、独立行政法人になったことで雇用保険に加入します。

雇用保険のメリットは、国立病院機構をやめたとしても「失業手当」がつくことです。

これは、おおきなメリットだといえるでしょうね😁

メリットとしては以上ですね😁

看護師A
こんなにメリットが多いとなんだか疑いたくなるわね…
やっぱり、何か裏があるのかしら

では、デメリットも伝えていきますね😅

国立病院機構で働くデメリット

デメリット① このまま「准公務員」であり続けるかはわからない

典型的な例が、 郵政省から民間へと移行した日本郵政です。

最近、日本郵政はメディアで不祥事が目立ちますよね。

今まで、公務員で働いてたから、ビジネスの点ではすごく未熟だったんでしょうね。

もし、国立病院機構が民営化すると、いろいろな改悪はあるかもしれません。

ただ、これは可能性は低い気がします。

理由は「独立行政法人」となったことですね。

いきなり民営化ではなく、現在は独立採算制で運営しています。

なのでビジネスという観点でも成長しているのは確かです。

実際、赤字病院も減ってきています。

参考記事▶️「国立病院機構の挑戦と応戦

デメリット② 副業ができない

これは大きなデメリットですね。

完全に国家公務員ではなくなったけど、就業規則はそのまま国家公務員のときに準じています。

実際ばれると、懲戒処分になるので注意してください。

看護師として一生働き、看護師でどんどん成長したい方はデメリットになりませんが、リスクヘッジのため他の職業を経験したいと考えている方には不向きです。

後付けですが、ぼくは国立病院機構をやめたことで、副業もしていて充実はしています。

ただ、現在日本は副業を解禁している大企業も増えています。

今後、何年かのうちに副業ができるようになる可能性はあります。

副収入を得なくても、「ライティング」や「デザイン力」を高めておくことは、将来リスクヘッジにもなるので、準備はしておいて損はないでしょう✍️

デメリット③ 比較的残業が多め

国立病院機構で働いてる時は、係の仕事などで結構残業していました。

当然、残業代は支払われましたが、定時には帰りたかったのが本音です😭

ただ、これも病院や病棟によって差があるので、あなたが行きたい病院の病棟の特徴を調べておく必要がありますね。

知人に聞くもよし、転職サイトに登録して情報収集するのもありです。

転職サイトのおすすめもまた別記事で書きますので見てください。

デメリット④ 管理職になると転勤がある

これも、デメリットですね。

ただ、いろいろな経験ができるので、人としても看護師としても成長できる環境にあるので、これもバリバリ出世したい人には、メリットだとも言えますね。

管理職にならなくても、十分メリットはありますからね😁

デメリットは以上になりますね😂

看護師B
いじめも多いって聞いたことあるんですが!?

これは、国立病院機構だからあるというわけではありません。

どこの病院でも一定数います。

よければこちらの記事も参考にしてください。

じゃあ、次は国立病院機構の看護師になる方法を伝えます。

国立病院機構の看護師になるには

行きたい病院の求人情報を見る

あなたが行きたい国立病院機構のホームページで「採用情報」をみてください。

募集されていれば、必要書類をそろえて送りましょう。

そして採用試験を受けましょう。

採用試験の内容はだいたい、面接+小論文(800字程度)が多いですね。

病院の雰囲気が知りたい場合は、転職エージェントに登録して、情報収集しましょう。

登録しておいて損はありません。

国立病院機構は人気があるため非公開求人がかかっている可能性があります。

おすすめの転職サイトは「未公開情報も多い【ナースではたらこ】」です。

もしかすると、今読んでる最中に、募集がかかった可能性もありますよ。

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ぼくもここに登録して、公務員の病院を紹介してもらったり、今の病院にいくことができました。

まとめ

長くなりましたが、今回の記事のまとめです。

メリット💡

①給料は国家公務員扱いになる

②退職金が民間病院より多い

③休日・休暇が多い

④全国に140の施設があり、号棒を維持しながら転職が可能

⑤クビがない

⑥診療科が多く、自分に合った科を選びやすい

⑦子育て支援の充実

⑧教育制度が充実している

⑨雇用保険がある

デメリット💡

①准公務員であり続ける可能性はないが、なくなる可能性は低い

②副業ができない

③比較的残業が多めな病院や病棟もある

管理職になると転勤がある

今回は、かなり有益な情報を書いていると思います。

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ここまで読んでくださりありがとうございます。

頑張ってください。

応援してます。

では😁

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